瓢鯰亭日乗

一気に暑くなりましたね。 のらりくらりの毎日ですが、元気にがんばっております。

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信仰をつなぐ庚申塔

 散歩の時、道の辻などでよく見かけるのが、庚申塔である。

 江戸では庚申様を祭る信仰者集団の庚申講が無数に存在し、それぞれが折に触れて庚申塔を建て信仰したのである。身近に江戸を感じられるモニュメントであるが、これに気を配っている人をほとんど見ない。お地蔵さまだと思っている人も少なくない。

 庚申様を説明すると、中国の道教(日本の神道のような土着的民間信仰)では、人体の中に潜む「三尸(さんし)の虫(上尸=頭、中尸=腹、下尸=足)」が、干支の57番目の庚申の夜に人が眠りにつくと天に昇り、天帝にその罪を告げるのだそうである。天帝はこれを聞いて人の罪の軽重に応じて、その人の寿命を縮めていくのだといわれる。この庚申の夜が60日ごとに巡ってくるわけだ。この信仰が日本に伝わり、平安時代には貴族を中心に庚申の日は徹夜で身を清める行事が定着した。そして集まって夜を徹するための遊びがはじまり、江戸時代には、信仰でありつつ、60日周期で巡ってくる民衆の徹夜の娯楽的行事に変化していく。(^o^)わははは…

青面金剛刻像塔 それはともかく、信仰となると判りやすい礼拝の対象が必要である。命を縮める病に霊験あらたかな青面金剛(しょうめんこんごう)が本尊とされるようになった。そして作られたのが、道端によくある「青面金剛刻像塔」である。
 写真の物は、墓石のような石塔であるが、頂上部には屋根を載せてお堂をかたどり、中心部には青面金剛像を彫る。青面金剛は青い顔で怒髪冠を衝く最高の憤怒の表情を表し、六臂(6本の腕)には、仏法を表す法輪や三叉の錫杖、弓と矢などを持つ、写真の像では2本は合掌している。
 足元には邪鬼を踏みしめ、その下に「見ざる言わざる聞かざる」の三猿が彫られている。
 三猿は庚申が「きのえねさる」であるとともに、サンシの虫がみずからの行いを「見ざる聞かざる言わざる」とすることを意味するのであろう。(^^ゞ

 しかし、この信仰はよく判らないことが多い。この青面金剛はインド伝来の仏様ではない。そもそも信仰の根幹は中国の道教に由来する。また神道の猿田彦が崇拝の対象だという話もある。つまるところ民衆の間で、いろいろな信仰がごった煮になって、習俗化したようなものらしいのである。
 しかし、この庚申塔への信仰は根強いようで、現在でも道路上等に多数が残り、花がかざられ水が供えられ手入れもされている。壊れても修理がされて、目には見えないがしっかりと受け継がれていることが見て取れるのだ。
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