瓢鯰亭日乗

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ムーランルージュ新宿座

 先日、従兄弟が亡くなって、「シマッタ!」と思ったことがある。この従兄弟の親父さんは、第二次世界大戦の前と後に新宿駅前にあった「ムーランルージュ」という小劇場で音楽監督と演出を手がけていた豪傑なのである。この劇場からは、駆け出し時代の森重久弥・由利徹・楠敏江といったコントの名優達や春日八郎らの歌手が在席し育っていった。その時代は私などは生まれたばかりであるから、何も知らないが、笹塚にあったおじさんの家は、確か暖炉などもある洋館で、何もない我が家と比べると、えらく怪しげな品物に満ちていた。
 この新宿のムーランルージュは、浅草ともちょっと違った娯楽の拠点で、西洋文化のエスプリに満ち、娯楽を求めて文士や名士が通い、今のAKB48のように大学生が踊り子達に声援を送る場所だったらしい。
 このおじさんのことは、私などはほとんど知らないが、亡くなった従兄弟は、その身近で育った訳であるから、いろいろ面白いことを見聞きしていたはずなのである。

ムーランルージュの灯は消えず さて、戦後のムーランルージュは、昭和26年(1951)に閉館したが、ここで育った人材は、その後のテレビ・ラジオや舞台芸術の世界にうつり、影響を広げてゆく。
 以前調べたときには、ムーランルージュの劇や音楽については、後年(1975)レコードが作られて、このCDになっていることが判った。そして曲目解説の中にはおじさんの芸名もあった。ラムール・リズムという曲の作詞作曲編曲の山本浩久(やまもと こうきゅう)である。この曲はムーランルージュの劇団歌のような曲で、皆に愛唱されていたようだ。

ネットの情報に寄れば、CDの解説には

 「ドラマとヴァラエティー・ショーの組合わせは、四十余年前のムーランが創作した公演形式である。これが現在の美空ひばり、三波春夫、江利チエミ公演に受け継がれている。思えば斬新な企画だったものである。ヴァラエティーという言葉自体も、ムーランが初めて使い出した言葉である。当時、「ヴァリエテ」というドイツ映画が、大ヒットしていて、それからヒントを得て、山本浩久氏が名付けたといわれている。」

 というバラエティの語源に関する一文があるらしい。

 この「ヴァリエテ」というのは「曲技団・サーカス」のことで、1925(大正14年)の映画である。この言葉を日本人に発音しやすい「バラエティ」という音に変えて、ムーランルージュでの出し物の名称にしたのが、ムーランルージュで音楽担当をしていたおじさんらしい。(@o@)ホウホウ・・・

 だとすれば、私が子供のころに見ていたテレビ番組、コントと歌で綴る「シャボン玉ホリデー」や「夢で会いましょう」などのバラェティ番組は、このムーランルージュでの出し物から、テレビに移植されたものなのかも知れない。そして、気が付かないうちにおじさんの薫陶を受けていたのかも知れない。(^o^)わははは・・・
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*Comment

たまたま本日読んだ本に 

●妙な取り合わせですが、たまたま今日、ムーランの座付き作家と女性歌手の心中をテーマにした徳川無声の短編小説を読んだところでした。この件で、少し検索していて、その話が実話実名であったことを知りました。(「江戸川乱歩と13の宝石」光文社文庫)
●なんかつい最近にも、本が色々出ているようですね。映画もあるみたいだ。
  • posted by Maco 
  • URL 
  • 2012.03/08 22:27分 
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ムーランルージュ新宿座 

最近知ったのですが私の叔母が「如月節子」の名前でムーランに出ていたらしいのです。少し調べてみたのですがさほど有名な女優ではなかったので何も出てきませんでした。何かご存じのことはないでしょうか?

残念ながら(^^ゞ 

 文中にもあるように、おじさんの事は親戚としては知っているが、おじさんの仕事のことはまるで知らないのです。ムーランルージュの時代は私にとっても生まれる前の話というところで、最近になって、これは歴史的に興味深い人だと気が付いて、最近発表され始めた公になっている文献等を読み出したところです。そんな訳であしからす。m(_~_)m
  • posted by 瓢鯰亭 
  • URL 
  • 2012.05/21 13:16分 
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  •  
  • 2012.09/17 08:21分 
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