瓢鯰亭日乗

一気に暑くなりましたね。 のらりくらりの毎日ですが、元気にがんばっております。

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ずりだしうどん

 今日の昼飯は、ずりだしうどんである。
 「ずりだし」とは何か。(^o^)わははは・・・初めて聞く人も多いだろう。じつは私も最近まで全く知らなかった。昨年の今頃、五日市駅そばの初後亭という店に、都内産の初蕎麦を食べに行ったのだが、じつはこの店の看板メニューが名物「ひっぱりだしうどん」といって、「ずりだしうどん」と同じ物なのである。

 この「ひっぱりだしうどん」というのは、お鍋で茹でているうどんを、食べ手が直接はしで、お椀にひっぱりだして、薬味と醤油をかけていただく物が原型である。このとき鍋の汁をお椀にとって、付け汁を作って食べても良い。なべから引っ張り出すので、「ひっぱりだしうどん」と言うのだ。

 そこで興味を持って、調べてみたら、このうどんはなかなか奥が深いことが判った。多摩地域はもともとうどんがごちそうの地域である。これは田んぼよりも畑が多く、小麦が主要な作物なので、おめでたい席のごちそうはうどんなのだ。ここまでは私も知っていたのだが、食べ方としては普通のもりうどんと思っていた。
 しかし、奥多摩の五日市や日の出では、このひっぱりだして食べるうどんが地元の食べ方らしい。そして昔から「ずりだしうどん」という名称で出していた店が何軒もあったらしい。
 同様に秩父では、長瀞や芦ヶ久保に店があり、ここでは「ずりあげうどん」と言う名前である。
さらに山形盆地では、「ひっぱりうどん」という名前で広範囲に食べられていることも判った。山形では納豆と鯖缶の身を椀に入れ、これをうどんに混ぜたり、ゆで汁を加えて出汁に使うというのが特徴らしい。

 このうどんが食べてみると他の食べ方とは違って、実に旨い。
 うどんが、あつあつふわふわぷりっぷりで、なるほどという食べ方である。そこで今年の冬のうどんの食べ方として採用し、伝統的な「ずりだしうどん」の名称を与えることにした。
 おんがやや汚いが、山形では省略して「ずり」と呼ぶところもあるそうで、なんとなく食べ方とあっている。(^o^)わははは・・・
 私は、初後亭に学んで、野菜の水炊きにうどんを入れるような感じにして、野菜タップリの総合健康食としている。

 さて、考えてみるとこれは、うどん本来の食べ方なのかも知れない。うどんは中国から僧侶が持ち込んだ物と考えられるが、寺院のように大勢の人間が立ち働いているところでは、交代で食事をすることになるから、一つの釜でうどんを茹でて、できあがったそばから、引きずり出して食べていくというのは、きわめて合理的な方法である。おそらく野良仕事や工事現場などでは、全国的に普通に行われていたのではないだろうか。共同作業がすたれていく中で、都市部では衰退した食事風景なのかも知れない。

 考えてみると、これは釜揚げうどんの原型でもある。釜揚げは四国から関西のうどんの食べ方と思うが、違うのは鍋から桶に移していることだけである。以前NHKのためしてガッテンで「うどん」をテーマにしたとき、四国で、家族がうどんを鍋からてんでに引きずり出して、食べている風景を撮していた。このときの解説では、うどんは茹でいるときにうどんの内部に気泡が発生してフワフワの食感になるので、家族分の全部が茹で上がるのを待っていては冷えて美味しくないと言っていた。
 まさに、引きずり出しうどんはここがみそなのである。

 うどんの食感は、実にいろいろであって、それぞれに主張がある。わたしはこれまで冷水で締めて腰のある盛りうどんを最も旨いと考えてきたが、この「ずりだし」のうまさはそれに匹敵する。考えてみると昔からすき焼きの最後に入れるうどんが大好きだったのは、このうどんのうまさだったのだなぁ。(^o^)わははは・・・
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*Comment

多摩ずりだしうどん 

先日、石川PAで中央高速の開通待ちをしていて(結局開通しなかった)、フードコートで「多摩ずりだしうどん」なるメニューに目を見張りました。なんだか名前に迫力があります。釜揚げうどんとどう違うのかなと思いましたが、ここで情報を得られてうれしく思います。ありがとうございました。
  • posted by ぽて 
  • URL 
  • 2014.02/16 13:54分 
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