瓢鯰亭日乗

一気に暑くなりましたね。 のらりくらりの毎日ですが、元気にがんばっております。

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加賀井温泉一陽閣@松代

 長野駅から松代までバスは30分ちょっとである。松代の観光案内所でレンタサイクルを借りて、東の方に少し走ると直ぐ町を出てしまう。広がった田圃の向こうの山裾に、新しい住宅が点在しているが、その一角に営業していない木造の古びた小旅館がある。ここが目的の加賀井温泉一陽閣である。近所には近代的な国民宿舎があり、その他の温泉関係施設も松代温泉を名乗っているが、この一陽閣だけはこの土地の古い字名である加賀井温泉を名乗っている。
 有名でもないこの日帰り温泉施設に何故行くことにしたかというと、写真をご覧いただこう。
加賀井温泉のカルシウムで覆われた浴槽

 風呂も洗い場も析出したカルシウムで覆われている。お湯に含まれている成分が半端無く多いのである。空気に触れると析出固着するらしく、浴槽の上縁は湯面に沿って浴槽に張り出しており、洗い場はまるで千枚田のようになって成長している。トルコのパムッカレの棚田温泉プールのようだ。

 入浴料の300円を支払うために、旅館脇の小店の受付を訪れると、まず、「初めてですか、ここは石けんも使えないし、カランも上がり湯もありませんよ。」と、念を押される。(^o^)わははは・・・

 源泉は湯屋の脇にあり、勢いよく音を立てて噴き出している。その湯を掛け流しにした内湯は透明だが、やや青みがかっており、なめると塩辛く少し苦い。庭先のプールのような露天風呂は別の源泉井戸らしく、錆水のような真っ茶色な湯が溢れていて、ややぬるい。

 とにかく、昔から出ていた温泉をそのまま利用していて、へんに欲張らず、この温泉を必要とする人たちに、最大限湯治効果を活用してもらうという、そういう鄙びた地元の湯であった。これがいいんだなぁ。温泉のありがたさが実に身にしみる。

泉質:含鉄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
 つまり金属系の塩化物が水に溶けて、炭酸ガスの圧力で地上に自噴してくるらしい。空気に触れて炭酸が抜け、温度が下がると、成分が析出する。塩は洗い流されるから、鉄とカルシウムが残されるらしい。
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